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2017.08.09~10 「聖職の碑」を辿る山旅 木曽駒ケ岳クラシックルート縦走 (序章;桂小場登山口) [山歩き]

遂にこの夏、以前からずっと温めていた山行計画が実現いたしました。
と言っても、もう一ヶ月も前の話なのですが…(苦笑)。中々レポをアップできなくてごめんなさい。
その計画とは…、以前山行計画の記事で紹介した 「木曽駒ケ岳クラシックルートを縦走する」こと(⇇当時の山行計画の記事はコチラへ)。
新田次郎の史実に基づいた小説、「聖職の碑」を読んで以来、このルートを辿ってみたいと予てから思い描いていて、昨年来から温めていた計画。この夏、漸く実現できました。

DSC_0640.JPG





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今では "しらび平" からロープウェイで、標高2,600mの千畳敷まであっという間に登れてしまい、なんと標高2,990mの山頂まで最速で登頂できてしまうという木曽駒ケ岳。登山をしない人たちも2,600mの高さまでは気軽に軽装で行けてしまうという、3,000m級の山がなんか観光地化してしまった感もあるのですが、私も多分日本アルプスの山々の中では、ダントツに回数登っている山なんです。
今や、気軽に行けてしまうこの木曽駒ケ岳も、ロープウェイが開通するまでは、かなりしんどい登攀をしなければあの千畳敷カールを目にすることはできなかったと言われています。
今回というか、以前から温めていた計画というのは、そのロープウェイが開通する以前に使われていた登山ルートを使って、木曽駒ケ岳を登ろうというもの。

実は木曽駒ケ岳の登山ルートはかなりあって、一つはロープウェイを使い千畳敷カールから乗越浄土、中岳を経て木曽駒山頂へ至るルート。これが代表的なルートです。
この他に、菅の台BCからバスでしらび平に向かう途中にある "北御所登山口" から取り付き、伊那前岳を経由して乗越浄土へ向かう「北御所ルート」。
そして中山道で有名な木曽福島側から取り付くAとBの二つのルート。同じ木曽谷の上松から取り付くこちらも二つのルート。
それから伊那市の小黒川渓谷上流から取り付き、西駒ケ岳を経由する最もクラシカルなルート。
その他、菅の台から空木岳を経由する大縦走ルートと代表的なルートを挙げるとこんな感じですか。
その中から、今回私が計画を立てたのは小黒川渓谷から取り付くクラシックルート。
このルートは、千畳敷にロープウェイができて便利な登山が出来る前には良く利用されていたといわれています。
そしてこのルートを登り詰めたところにある将棊頭山の周辺、つまり西駒ケ岳が大正2年に起きた学校登山の遭難事故、「木曽駒ヶ岳大量遭難事故」の現場にあたり、この史実を基に作家、新田次郎が執筆した「聖職の碑」の舞台でもあります。

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大正2年8月26日、赤羽は集団宿泊的行事として前々年より定着しつつあった木曽駒ヶ岳登山に、生徒25名、地元の青年会員9名、引率教師3名(校長、他2名)と共に総勢37名で登山に出発。
計画では8月26日午前5時に出発、内ノ萱から行者岩、将棊頭山を経て濃が池へ至り、中岳の稜線を通って木曽駒ヶ岳に登頂。山頂付近で野営し、27日午後に下山の予定だったが、折悪しく出発後に動き出した台風により急速に天候が悪化し、行程に遅れが出たこともあって、頂上付近へ到達したのは午後8時という非常に遅い時間だったという。
この頃にはすでに暴風雨になっていたため小屋(現在の宝剣山荘)に避難するが、小屋の損傷が激しく焚き火をするための燃料もなかったため暖をとれなかった。雨が氷結したとの証言から気温は零下にまで下がっていたものと思われる。
漏水のため火を焚くことができず、体力を失っていた生徒が疲労凍死(低体温症)するに及んで一行はパニックに陥る。
有志として参加していた青年会員の若者が、引率教師の指示に従わず、散り散りになって無謀な下山を開始。生徒たちも危険な下山の道をバラバラに取り始めてしまう。
教師らは、体力のない生徒や、雨合羽を吹き飛ばされて装備の十分でない生徒をかばいながら、やむなく下山の途に出ざるを得ない危地に陥る。
結果的に、樹林帯にたどり着けた者は生存し、稜線上で力尽きた者の多くが生命を落とした。その中には、生徒に防寒シャツを与えて救おうとした校長の姿もあったという。総計11名の尊い命が失われる大遭難事故となってしまうのであった。
その後、上伊那郡教育会は稜線上の遭難現場に「遭難記念碑」を設置し、「記念」の言葉の中に、決して事故のことを忘れ得ないようにという思いを込めた…
というのが木曽駒ケ岳大遭難事故、「聖職の碑」の大まかなあらすじです。

この小説を読んで以来、是非このルートを辿ってみたいと予てから思い描いていいました(実際の登山ルートはちょっと違うかもしれませんが…)。

sei2.jpg


計画段階では、何人かの山友さんが興味を示していただけたのですが、皆さんのスケジュールが合わず、結局お馴染みのイバッチさんと登ることになりました。
計画では、初日に登山口である桂小場から取り付き、胸突き八丁を登って将棊頭山へ。そのあと濃が池を経由して木曽駒ヶ岳頂上小屋まで向かいます。頂上小屋前のテン場でテント泊。
二日目に木曽駒山頂へ登り、その後中岳、宝剣岳を経由して伊那前岳に向かいます。その後乗越浄土へ戻り、千畳敷カール経由で千畳敷駅に降りるという縦走計画です。帰路はロープウェイを利用し、菅の台バスセンターへ戻る計画なので、菅の台から桂小場までを車で移動しなければいけません(最低車が2台必要なわけです)。
初日に菅の台バスセンターに1台を駐車。もう一台で伊那市の桂小場まで向かい、帰りは菅の台から桂小場まで車を取りに戻るという形にしました。

DSC_1357.JPG

当日朝6時頃、菅の台BCに到着


当日は、前日まであの迷走した台風5号の影響で(登山中に台風が直撃したら本当に物語のようになってしまう所でした^^;)、通過した後なので天気は快晴だったのですが、風が強く、菅の台BCの駐車場に着いたときはロープウェイの運行は見合わせ状態でした。
往きはロープウェイを使わないので、自分たちは影響はないのですが、バスターミナルは長蛇の列でごった返しておりました。

DSC_1358.JPG

ロープウェイが運行見合わせで出来た長蛇の列


イバッチさんが到着したので、一台を菅の台駐車場へ置き、私の車で伊那市の小黒川渓谷へ向かうことにしました。台風一過で気持ちの良い天気です。風さえ強くなければ、いい登山が出来そうです。
伊那市に入り、小黒川渓谷に向かいます。
渓谷に沿って車を山の奥へと走らせること30分強。桂小場の登山口に到着です。

DSC_0565.JPG


今回は久しぶりのテント泊。ザックもかなり重くなりました。気を付けてゆっくり登っていこうと思います。

DSC_0569.JPG


さぁ、ここから木曽駒クラシックルート縦走、「聖職の碑」を辿る山旅が始まります。山の醍醐味、充分堪能して登っていこうと思います。
…が、そんな意気込みとは裏腹に、この後予想だにしなかった試練が待ち構えていることを私たちは知る由もありませんでした。

この続きは次回以降、ゆっくりとお伝えしたいと思います。

※続きはコチラ

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map.jpg


行動予定(山行計画)
--1日目--
桂小場 08:00スタート
09:30 野田場
10:10 横山道分岐
10:50 大樽小屋
11:00 胸突八丁(信大コース分岐)
12:30 胸突の頭
13:00 将棊頭山 西駒山荘付近で昼食
14:00 遭難記念碑(聖職の碑)
14:20 濃ヶ池分岐
15:30 馬ノ背分岐
15:45 木曽駒ヶ岳頂上山荘 テント泊

--2日目--
木曽駒ヶ岳頂上山荘 05:00出発 -
05:30 木曽駒ヶ岳
07:00 木曽駒ヶ岳頂上山荘 テン場にて朝食
09:30 木曽駒ヶ岳頂上山荘出発
09:45 中岳
10:00 宝剣山荘
10:15 乗越浄土
10:45 伊那前岳九合目ピーク(和合山)
11:00 伊那前岳
11:20 伊那前岳九合目ピーク(和合山)
11:50 乗越浄土
12:50 千畳敷駅着
ロープウェイ、バスを利用して菅の台BCへ。

--関連サイトLink--
「中央アルプス・駒ケ岳ロープウェイ」



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コメント 2

RW

おはようございます!「聖職の碑」、懐かしいですね~!新田次郎の小説も今から約40年前に公開された映画も見ました。鶴田浩二が主演した映画は子供達の悲劇もあわせて涙なしには見られない内容だった記憶があります。木曽駒から空木岳も含めた中央アルプス2泊3日の大縦走も20年前の懐かしい思い出です。
(PS)佐渡記事(最北端)とステッペンウルフの「ワイルドで行こう」(Born To Be Wild)を公開しておりますのでまた遊びに来られて下さい。

by RW (2017-09-10 06:12) 

ぼの

RWさま、
新田次郎の「聖職の碑」、愛読書なんですよ。
もう何回読み直したことか…
今回のこの山行はその原作のルートに沿って歩いてみようと計画したものです。
中々素晴らしい景観でした。
それはそうと、木曽駒から空木、ハードだったんじゃないですか?
極楽平から檜尾まではエスケープルートもないし…。
そのうち私も歩いてみたいと思います。
by ぼの (2017-09-10 23:35) 

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