2014.05.24 織部の里と下街道探訪 ヒトツバタゴを探して [自転車散歩]
5月も後半。 いよいよ暑くなってきました。 日差しが強いです。 ついこの間新年明けたと思ったのにもう初夏です。 月日の経つのは本当に早いですね。
今回の自転車旅日記はそんな強い日差しの降り注いだ24日、絶滅危惧されている貴重な花、 "ヒトツバタゴ" を探しに瑞浪市釜戸地区までポタリングした模様をお伝えいたします。

"ヒトツバタゴ" 。 この花、実は昨年まで地元の花だとは知りませんでした。 瑞浪市や恵那市界隈をポタリングしていると、よく「ヒトツバタゴ自生地」の看板を見かけていました。「どんな花を咲かせるのだろう」くらいしかその看板を見て思わず、たまたま見ることができればラッキーかな? くらいしか考えていませんでした。
ところがこの花、自生地が非常に少なく、なんと絶滅危惧されている天然記念物とのこと。
先日EYK`ニコルデカさんと美濃へサイクリングに行った際、可児市久々利地区で一本のヒトツバタゴを見つけてから、この絶滅危惧の貴重な植物が気になってしまいました。
ということで、この日のサイクリングは、この絶滅危惧にさらされているヒトツバタゴを探すという計画に相成りました。
さて、そのヒトツバタゴを探すといっても、どの辺りが自生地なのか・・・。まずはそこから。 自分がサイクリングでたまたま自生地の辺りを走ったというくらいで、あまり気にしてなかったということもあり、そこからまず検索してみないと。 ググってみると、地元土岐市では、「織部の里公園」と「白山神社」、そして瑞浪市釜戸地区の「今井屋」という旅館裏がスポットとのこと。
なんだ、自分がよく走る、いわばホームグランドじゃないか! しかも先日EYK@ニコルデカさんと走ったところじゃないですか。 これは案外ラッキーかも♪
ただ、気になるのは見頃が過ぎているということ。 この花の寿命は結構早く、今年は15日前後が見頃だったとのこと。 もう見頃から10日近く経っています。 う~ん・・・
EYK@ニコルデカさんに問い合わせてみると「20日に可児で咲いていたということはまだ期待できるかも」との返答があり、思い切って行ってみることにしました。
まず、自宅近所の「織部の里公園」から。 この公園は以前も行っているので、詳細は コチラ をご覧くださいませ。

織部の里公園に到着するも、辺りを見回しましたがそれらしいモノは見当たらず、次なるスポット、「白山神社」へ向かいます。 白山神社は土岐市でもかなり大きい神社で、私も毎年初詣に立ち寄る神社です。 そういえば、境内にヒトツバタゴの案内板が建っていましたっけ。



ここも、既に終焉を迎えていた状態で、花はひとつもありませんでした。 残念です。 ここまでくると何が何でも観てみたいという思いが強くなります。 次のスポット、瑞浪市の釜戸地区まで足を延ばすことにします。
ルートは4月24日のツーリングと同じ。 前回走った旧街道でスルーした場所をじっくり見ながら走ってみることにします。




改めてじっくり走ると、また新しい発見があり、自転車散歩の楽しみを実感します。 荘厳な寺院を眺めたり、珍しい名前の神社に遭遇したり・・・。 旧街道の古い町並みの静けさやまったりとした雰囲気に癒されながら下街道を釜戸に向かってのんびり走ります。




まるで時間が止まっているかのような空気感を漂わせる町並みを潜り抜け、里山方面に向かっていきます。 眼下に広がる土岐川を挟んだ田園風景。 そして抜けるような青い空・・・。 この時期、この辺りは実に素晴らしい景観を見せてくれます。




田園風景を楽しみながら山を登り、いつもの馬頭観音を過ぎると、新白狐温泉。 その裏手に「旅館今井屋」があります。 丁度この近辺がヒトツバタゴ自生地になるのですが・・・。
ネットでググった情報を基に、神明神社を探します。 ありました。その神社の奥に自生地があるはず・・・
遅かったです(涙)。 「自生地」と書かれた標識だけ。 その辺りには全く咲いていませんでした。
ちょっとショックを隠し切れない状況。 ま、仕方ないか。 あとは恵那、中津川方面か、山を登っていって中山道大湫宿の上のほうににも自生地はあるのですが・・・もうその力はありません。



一応ここまで来たんだし、上のほうへ行って「今井屋」の前を通って・・・と向かったら、ありました! ここに!
自生地と全く違う所に一本だけ木が。そこに最期の一花を懸命に咲かせていました。
EYK@ニコルデカさんにメールでアップの写真を送って、間違いなくヒトツバタゴであると確信。 いやぁ、嬉しいですね。 遂に見つけました。 この木ももう終焉を迎えようとしているようでちょっと寂しかったですが、見つけたことの嬉しさが・・・。



満開時はこんなに花びらが細くはなく、隙間なくぎっしり咲き乱れるそうで、それが見れなかったのは残念ですが、来年こそは満開時に是非観に来たいと思います。


本当はこんな感じに咲くそうです(提供 EYK@ニコルデカ様)。 お忙しいところメールでお付き合いしていただいて、ありがとうございました。
ま、なんとか観ることができたし、時間も経ってしまったので、これから帰途へつこうと思います。
下街道の来た道を戻り、今度は土岐川沿いを走って帰ります。


最後に土岐市定林寺地区から旧街道へ入り、この辺をちょこっと散策。
偶然見つけた「長養禅寺」というお寺の塀があまりにも美しかったので、何枚か写真を撮りました。


今回は見頃を逃してしまい、残念な自転車散歩となりましたが、来年は必ず満開時に見に行こうと思います。
絶滅危惧の天然記念物「ヒトツバタゴ」を探した40kmの旅でしたが、旧街道のまったりした空間も楽しめましたので、満足な一日でした。
◆本日の走行データ
距離 41km
最大標高差 257m
平均斜度 上り:4.7% 下り:4.9%
獲得標高 上り:509m 下り:507m
◆本日の走行ルート
土岐市駅前~織部の里公園
織部の里公園~白山神社
白山神社~定林寺町
定林寺町~肥田町
下街道
肥田町~瑞浪市和合町
和合町~明世町
明世町~松坂町
松坂町~下沢
下沢~釜戸町宿
今井屋周辺にてヒトツバタゴ探し
今井屋・神明神社
宿~桜堂北
きなぁた瑞浪
桜堂北~瑞浪消防署前
若葉醸造
若葉醸造~寺河戸町
寺河戸町~瑞浪橋北
瑞浪橋北~薬師
薬師~和合町
和合町~土岐市肥田
肥田~定林寺町
定林寺町~泉寺下町
長養禅寺
泉寺下町~久尻
久尻~土岐市駅前
-----------------------------------
ヒトツバタゴ ・・・モクセイ科ヒトツバタゴ属の一種。
同じモクセイ科のトネリコ(別名「タゴ」)に似ていて、トネリコが複葉であるのに対し、
本種は小葉を持たない単葉であることから、「一つ葉タゴ」のと呼ばれています。
別名は、「ナンジャモンジャノキ」。
日本において本種は希少種のひとつで、絶滅危惧に指定されています。
天然での分布域も狭く、長野県、愛知県の木曽川流域、岐阜県東濃地方および長崎県対馬市に自生。

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今回の自転車旅日記はそんな強い日差しの降り注いだ24日、絶滅危惧されている貴重な花、 "ヒトツバタゴ" を探しに瑞浪市釜戸地区までポタリングした模様をお伝えいたします。
"ヒトツバタゴ" 。 この花、実は昨年まで地元の花だとは知りませんでした。 瑞浪市や恵那市界隈をポタリングしていると、よく「ヒトツバタゴ自生地」の看板を見かけていました。「どんな花を咲かせるのだろう」くらいしかその看板を見て思わず、たまたま見ることができればラッキーかな? くらいしか考えていませんでした。
ところがこの花、自生地が非常に少なく、なんと絶滅危惧されている天然記念物とのこと。
先日EYK`ニコルデカさんと美濃へサイクリングに行った際、可児市久々利地区で一本のヒトツバタゴを見つけてから、この絶滅危惧の貴重な植物が気になってしまいました。
ということで、この日のサイクリングは、この絶滅危惧にさらされているヒトツバタゴを探すという計画に相成りました。
さて、そのヒトツバタゴを探すといっても、どの辺りが自生地なのか・・・。まずはそこから。 自分がサイクリングでたまたま自生地の辺りを走ったというくらいで、あまり気にしてなかったということもあり、そこからまず検索してみないと。 ググってみると、地元土岐市では、「織部の里公園」と「白山神社」、そして瑞浪市釜戸地区の「今井屋」という旅館裏がスポットとのこと。
なんだ、自分がよく走る、いわばホームグランドじゃないか! しかも先日EYK@ニコルデカさんと走ったところじゃないですか。 これは案外ラッキーかも♪
ただ、気になるのは見頃が過ぎているということ。 この花の寿命は結構早く、今年は15日前後が見頃だったとのこと。 もう見頃から10日近く経っています。 う~ん・・・
EYK@ニコルデカさんに問い合わせてみると「20日に可児で咲いていたということはまだ期待できるかも」との返答があり、思い切って行ってみることにしました。
まず、自宅近所の「織部の里公園」から。 この公園は以前も行っているので、詳細は コチラ をご覧くださいませ。
織部の里公園に到着するも、辺りを見回しましたがそれらしいモノは見当たらず、次なるスポット、「白山神社」へ向かいます。 白山神社は土岐市でもかなり大きい神社で、私も毎年初詣に立ち寄る神社です。 そういえば、境内にヒトツバタゴの案内板が建っていましたっけ。
ここも、既に終焉を迎えていた状態で、花はひとつもありませんでした。 残念です。 ここまでくると何が何でも観てみたいという思いが強くなります。 次のスポット、瑞浪市の釜戸地区まで足を延ばすことにします。
ルートは4月24日のツーリングと同じ。 前回走った旧街道でスルーした場所をじっくり見ながら走ってみることにします。
改めてじっくり走ると、また新しい発見があり、自転車散歩の楽しみを実感します。 荘厳な寺院を眺めたり、珍しい名前の神社に遭遇したり・・・。 旧街道の古い町並みの静けさやまったりとした雰囲気に癒されながら下街道を釜戸に向かってのんびり走ります。
まるで時間が止まっているかのような空気感を漂わせる町並みを潜り抜け、里山方面に向かっていきます。 眼下に広がる土岐川を挟んだ田園風景。 そして抜けるような青い空・・・。 この時期、この辺りは実に素晴らしい景観を見せてくれます。
田園風景を楽しみながら山を登り、いつもの馬頭観音を過ぎると、新白狐温泉。 その裏手に「旅館今井屋」があります。 丁度この近辺がヒトツバタゴ自生地になるのですが・・・。
ネットでググった情報を基に、神明神社を探します。 ありました。その神社の奥に自生地があるはず・・・
遅かったです(涙)。 「自生地」と書かれた標識だけ。 その辺りには全く咲いていませんでした。
ちょっとショックを隠し切れない状況。 ま、仕方ないか。 あとは恵那、中津川方面か、山を登っていって中山道大湫宿の上のほうににも自生地はあるのですが・・・もうその力はありません。
一応ここまで来たんだし、上のほうへ行って「今井屋」の前を通って・・・と向かったら、ありました! ここに!
自生地と全く違う所に一本だけ木が。そこに最期の一花を懸命に咲かせていました。
EYK@ニコルデカさんにメールでアップの写真を送って、間違いなくヒトツバタゴであると確信。 いやぁ、嬉しいですね。 遂に見つけました。 この木ももう終焉を迎えようとしているようでちょっと寂しかったですが、見つけたことの嬉しさが・・・。
満開時はこんなに花びらが細くはなく、隙間なくぎっしり咲き乱れるそうで、それが見れなかったのは残念ですが、来年こそは満開時に是非観に来たいと思います。


![[右斜め上]](http://blog.so-net.ne.jp/_images_e/59.gif)
ま、なんとか観ることができたし、時間も経ってしまったので、これから帰途へつこうと思います。
下街道の来た道を戻り、今度は土岐川沿いを走って帰ります。
最後に土岐市定林寺地区から旧街道へ入り、この辺をちょこっと散策。
偶然見つけた「長養禅寺」というお寺の塀があまりにも美しかったので、何枚か写真を撮りました。
今回は見頃を逃してしまい、残念な自転車散歩となりましたが、来年は必ず満開時に見に行こうと思います。
絶滅危惧の天然記念物「ヒトツバタゴ」を探した40kmの旅でしたが、旧街道のまったりした空間も楽しめましたので、満足な一日でした。
◆本日の走行データ
距離 41km
最大標高差 257m
平均斜度 上り:4.7% 下り:4.9%
獲得標高 上り:509m 下り:507m
◆本日の走行ルート
土岐市駅前~織部の里公園
織部の里公園~白山神社
白山神社~定林寺町
定林寺町~肥田町
下街道
肥田町~瑞浪市和合町
和合町~明世町
明世町~松坂町
松坂町~下沢
下沢~釜戸町宿
今井屋周辺にてヒトツバタゴ探し
今井屋・神明神社
宿~桜堂北
きなぁた瑞浪
桜堂北~瑞浪消防署前
若葉醸造
若葉醸造~寺河戸町
寺河戸町~瑞浪橋北
瑞浪橋北~薬師
薬師~和合町
和合町~土岐市肥田
肥田~定林寺町
定林寺町~泉寺下町
長養禅寺
泉寺下町~久尻
久尻~土岐市駅前
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ヒトツバタゴ ・・・モクセイ科ヒトツバタゴ属の一種。
同じモクセイ科のトネリコ(別名「タゴ」)に似ていて、トネリコが複葉であるのに対し、
本種は小葉を持たない単葉であることから、「一つ葉タゴ」のと呼ばれています。
別名は、「ナンジャモンジャノキ」。
日本において本種は希少種のひとつで、絶滅危惧に指定されています。
天然での分布域も狭く、長野県、愛知県の木曽川流域、岐阜県東濃地方および長崎県対馬市に自生。

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なんと、ここまでこだわって探されていたんですね(ノ゚ο゚)ノ
結果論ですが、恵那に咲いてると知っていれば、最初から恵那目指して走ったのに!・・・というところでしょうか・・・。やはり桜と同じで、北へ北へと逃げていくんですね。ただ、桜と違って恵那あたりが北限でしょうが。
最後のお寺、美しいですね♪
by EYK@ニコルデカ (2014-06-01 01:30)
EYK@ニコルデカさま、
先日はお忙しいところ、メールでお付き合いしてくださり、ありがとうございました。
まさか、前回サイクリングしたらっせぃみさと付近にさいていたとは!
来年リベンジします♪
ところで、最後のお寺ですが、久尻の交差点(19号のファミマ)を山手のほうに行った付近ですよ。塀がとても美しかったので、思わず撮ってきました(笑)。
塀フェチにはたまらんっす(爆)
by ぼの (2014-06-02 01:42)
はじめまして
旧街道が好きで、時々参考にさせていただいてます。
ヒトツバタゴ、犬山以外にも自生地がいろいろと
あるのですね。知りませんでした。
来年、行って見ようかなと思います。
by kanz (2014-06-02 23:12)
kanzさま、
はじめまして。
お越しいただきありがとうございます。
自転車乗りだしてからは、旧街道、宿場や里山にハマってしまいまして
そんなところばかり行ってます。
こんな私の拙いブログを参考になさって頂き、恐縮です。
今後とも宜しくお願い致します。
さて、ヒトツバタゴですが、この地方にかなり自生地が点在しているもようです。
私も来年は満開時に観に行こうと思います。
by ぼの (2014-06-03 09:13)
ヒトツバタゴ自生地がホームグラウンドになるんですね。
わたしは、よく花を追いかけて自転車で走ることがありますが、時期が限られているのでタイミングよくというのは本当に難しいです。
明智に来年は行って、雪のようなヒトツバタゴの自生を見てみたいと思っていますが、果たしてうまくいくかどうか…。
by ぱぺっと (2014-06-03 09:15)